善福寺公園のメタセコイア チュロスの林

メタセコイア、和名で曙杉。この植物はまず現代の日本に化石として発見され、次いで中国で現生していることが判明したという経緯から、「生きている化石」という俗称をもつ植物です。メタセコイアという名前は、もともと発見されたこの植物の化石がしばらくセコイアのものとして扱われていたものの、後の調査の結果セコイアとの違いが発見され、新しく命名されたという事情によるもので、”後の”という意味を持つメタという接頭辞がセコイアに先行しています。メタという言葉が”変容”の意味で使われているわけではないのに、何か突然変異でもしたかのような禍々しい名前に聞こえてしまうのは、全くの風評被害であったわけですね。
セコイアとメタセコイアは同じ杉科で、セコイア亜科に含まれます。セコイアが世界一の樹高をほこり地上100mまで成長するのに対し、メタセコイアの高さはせいぜい30mほどです。しかしながら、樹形が上へ上へとのびるスレンダーなものであることから、公園にあっては一番目立つ高木であったり、並木道の両側に植えられていたりと、とかく印象に残り易い樹です。

発見の経緯を見てもわかるように、現在日本で見かけることのできるメタセコイアは、中国から苗木を持ってきて植えたものです。日本に初めて入ってきたのが1949年ですから、日本のどのメタセコイアも、樹齢70年以下ということになります。

善福寺公園 メタセコイア

メタセコイアの幹がチュロスです

善福寺公園のメタセコイア林です。幹に血管が浮き出たような凹凸があり、見事にチュロスのような見た目になっています。戦後日本にやってきた新参者である事を感じさせない、見事な雰囲気への調和具合ですね。
それもそのはず。化石で発見されたということは、古代の日本に生い茂っていたはずなのです。メタセコイアが生えていたのは、主に湿地帯であったようです。首都圏で化石が発見されるのは、入間川や五日市の辺りで、それほど離れていない。これは昔の善福寺池にメタセコイアの姿もあったかもしれませんね。

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