武蔵野三大湧水池の花チラ見行。トリを飾るのは石神井公園です。ところで武蔵野台地の天然の湧水という観点から言えば石神井公園の主役は三宝寺池の方ですが、花見スポットとして毎年我々を楽しませてくれるのは人工池であるボート池の方です。そしてそのボート池、今シーズンは重要なイベントがありました。そちらについて先に言及いたしましょう。
石神井公園ボート池でも行われたかいぼり
かいぼりというのは水質を浄化する目的で池沼の水を抜き堆積したヘドロを除去したり底を天日干しすることです。近年都内で行われたかいぼりとして大きな話題となったのは、2014年に井の頭公園開園100周年プロジェクトの一貫として行われた井の頭池のかいぼりでしょう。
上の3つの記事は100周年メモリアルイヤーとなる2017年を挟んで3シーズンそれぞれ冬期に行われたかいぼりの様子です。都市型公園のかいぼりとして水抜き、水質改善という主目的だけでなく、池に生息する生物の調査と外来種の選別駆除、あるいは底に沈んだゴミの引き上げと展示など利用者モラルの啓発等も兼ねた一大イベントとして、それ以降の全国各地の公園で行われるかいぼりのスタイルを決定付けた事業でした。
そしてこの井の頭公園かいぼりの成果を踏まえ、東京都建設局は2019年以降から都立公園のかいぼりを順次行っていきます。実は石神井公園についても既に水辺観察園のかいぼりが2019年に行われており、今回のボート池は近年で2例目の同公園でのかいぼり実施となったわけです。
石神井公園かいぼりでの生物捕獲報告PDF(東京都建設局HPより)
水質改善の効果も気にしつつ花見
ボート池のかいぼりは、井の頭公園のケースに同じく冬期に行われ(1月6日水抜き開始、16日生物捕獲開始、復水完了は3月中旬)花見の頃には水が戻っているだろうというスケジュールでした。ところが今年の東京の桜開花宣言が3月14日ととても早かったため花見時期に水が戻りきっていない可能性もあり、珍しい形での花見になるだろうか?と個人的に期待をしていましたところ、宣言後の週末に天候が大崩れしたことなどもあり(コロナの影響で人が少なめである事以外は)残念ながらいたって普通の花見となりました。
気になるボート池周辺の桜、池の水質と一緒にチェックしていきましょう。
井の頭池のかいぼりのケースでも、かいぼり前後でまず最初に変化に気付いたのは池の波紋が前よりも綺麗に感じられるということでした。石神井公園の過去の花見リポート記事のリンクを貼っておきますので、貼ってある写真と池の様子を比較してみて下さい。
(正直写真の池の色の比較ではそこまで大きく違いを感じませんが)やはり一番わかり易いのは波紋がくっきり見えるかどうか、だと思います。井の頭池と同じく、やがて初夏にはモネの池へと変貌をとげかいぼりの効果を実感させてくれるようになるのでしょうか?
ボート池の水質が改善して都市型公園では中々ない清水をたたえる池になったら、周囲をランニングしていても勝利も敗北もない孤独なレースのイメージが降りてきてしまうことはなくなるかもしれませんね。
コメント
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