武蔵野三大湧水池近辺のクラフトビール取扱店を、広域吉祥寺圏のクラフトビールまとめという名称のまとめでゆるく一覧にしています。このまとめページを時折思い出すタイミングで更新しつつ感じるのは、吉祥寺駅周辺にクラフトビールの専門店がどんどん増えた結果、ニーズも飽和してそろそろ新規出店が難しい状況になっているのではないかということです。象徴的な例が新潟のスワンレイクビールが今年3月に出店した直営店”スワンレイクバルエド吉祥寺”で、このお店はクラフトビールと新潟県産のブランド牛が食べられる店として鳴り物入りで登場したものの、わずか半年後の9月に撤退を余儀なくされています。勿論お店自体の立地とか宣伝方法とかあまり巧くない部分の積み重ねはあったのでしょうが、ブームの渦中にあるクラフトビールのお店をとりあえず出店すれば客もやって来るという状況では最早なくなってきているのでしょう。
そしてもう一つ吉祥寺駅周辺のクラフトビール専門店事情として付け加えるのなら、大手のクラフトビール専門店出店の影響で以前からあったオーナーの趣味性の高いビアバーは店を閉めることを余儀なくされています。分かり易いお店がどんどん残っていって現状があるといった感じですかね。
石神井公園界隈では珍しい?クラフトビール店
さて一方、武蔵野三大湧水池を内包する広域の吉祥寺圏という括りで見ると、周縁部ではクラフトビールを提供する店のニーズも飽和しておらず、まだまだこれからといった具合です。そして分かり易いお店が吉祥寺駅周辺に集まるのなら、趣味性の高いお店は少し足を延ばしたその先に、という構図ができあがってきています。
今回紹介するお店、WELDERS DINERもまさに趣味性の高いお店です。場所は石神井公園駅から徒歩5分の富士街道沿いにあるということで、石神井公園エリアではおそらく唯一のクラフトビール店ではないでしょうか。近辺のクラフトビールファンは、他の駅まで出なくてもビールが愉しめるようになってビア活が捗りますね。
クラフトビール店と紹介致しましたが、店名の通りダイナーとしてサンドウィッチなどの軽食が食べられ、さらにスイーツもあるので好きな時間に来て好きな活用ができそうです(営業時間は11:00〜23:00)。店の内装は店主のうちお一人が鉄作家をされているということで、ところどころにクラフト感あふれる鉄作品が飾られています。店内スペースは全体的に広々としておりフリーwi-fiもあるので、本やノートPCなど持ち込んだ長居も快適に出来そうです。
クラフトビールは5tap。若干IPA寄り?
肝心のクラフトビールですが、おそらく店主の趣味性も高いと思われる5tapが常に繋がっています。IPAとかNew Englandとかが気持ち多めですので、それらのスタイルを好む人であればtap数の少なさも気にならないのではないでしょうか。ドリンクは他にもウィスキーやジンなどのハイアルコールや、ハンドドリップのコーヒーなどがあるようです。ツマミ類も種類は多くはありませんがひと捻りあるようなものばかりで、随所に吞ん兵衛らしきセレクトを感じさせます。
ちなみに写真のBEER FLIGHT(飲み比べセット)を頼むとポイントカードが貰えて、5回分貯まるとレギュラーサイズのビールが1杯無料になるようです。
石神井公園エリアの落ち着きと、店主達のアーティストとして、あるいはビールファンとしての尖った部分の化学反応を感じさせるような、個性的なクラフトビール店と言えるのではないでしょうか。
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