麺処 井の庄 “辛辛魚”はただの激辛ラーメンに非ず

辛辛魚は盛り付けからもう美味しそう グルメ
辛辛魚は盛り付けからもう美味しそう

作ってしまったのでこれから内容を充実させるために関連記事を上げ続けなければならないリンク集、広域吉祥寺圏のラーメンまとめ。現状一番記事が少ないのが石神井公園エリアなので(その他エリアはなお少ないですけれども。その他エリア…はたして必要です?)、バランスをとるために昼時足しげく通うことになりそうです。

石神井公園駅の有名激辛ラーメン店 麺処 井の庄

そんな石神井公園エリアで、昼の時間がたっぷりと取れ、なおかつ当日翌日に仕事が無ければ入りたいラーメン屋が井の庄です。

麺処 井の庄

井の庄の店舗があるのは、西武池袋線石神井公園駅南口を出てすぐのパチンコ屋などが入店しているレンガ造りの建物の地階です。地階は飲食店街となっており、駅側を向いた下り階段に井の庄の看板があるので初訪問の方でも容易く見つけられるでしょう。

この階段を地下飲食街まで下ります

この階段を地下飲食街まで下ります

店舗の外観。ラーメン店らしくはないですね

店舗の外観。ラーメン店らしくはないですね

井の庄のテナントは一番奥まった所にあるのですが、昼時に行きますと周囲の飲食店が夜間営業でシャッターが下りているため目立ちます。また運が悪いと店外に行列が伸びていたりもするので、やはり時間がたっぷりと取れる日に行きたいものです。そして、当日翌日が休日であって欲しい理由。此処に来るとどうしても激辛ラーメンの”辛辛魚(からからうお)”を頼みたくなるからですね。

“辛辛魚”という辛くも繊細なラーメン

激辛ラーメンというと、そもそも辛さというのが人間の味覚には入らず正体が痛覚であることにも符合しますが、唐辛子などを使ってとにかく辛さを増幅しただけのものを出せば一定のファンは付いてくる、そんなイメージがあります。つまり味覚面でそれほどよろしくないものを出しても激辛ということで話題店になれます。
でも、井の庄の激辛ラーメンである”辛辛魚”については、ただ舌と食道と胃と腸を痛めて終わるだけの激辛ラーメンではなく、辛さの中にちゃんとした味わいとストーリーがあります。

辛辛魚は盛り付けからもう美味しそう

辛辛魚は盛り付けからもう美味しそう

丼の真ん中に盛られている物体、一見すると山盛りの一味唐辛子のように見えますが、実は山の表面だけが唐辛子で、中身は魚粉です。この粉末を崩しながら、ベースの豚骨魚介スープの味変えをしていきます。シャキシャキとしたネギや骨太のメンマなども激辛スープに対する口休めとして機能します。スープと魚粉をしっかりたくし上げるのは平打ち麺。辛さ(=痛み)を体内にスムーズに送り込むためにしっかりと働きます。そして大きめのチャーシュー。舌の痛さを癒してくれる脂身が多めなのが嬉しいですね。

井の庄の”辛辛魚”は激辛ラーメンの代名詞になれるか

井の庄は西武池袋線沿線では練馬駅の”濃菜麺 井の庄”、保谷駅の”INOSHOW”の2店、そして立川のラーメンミュージアムである”らーめんたま館”内に”麺処井の庄 立川”と支店を展開しています。支店の出店範囲を見ると西東京のローカルチェーンに過ぎませんが、毎年の冬季限定で寿がきや食品からカップラーメン版”辛辛魚”が発売されますので、意外に広範囲において知名度があるお店となっています。
寿がきや食品の”辛辛魚”は、あまり名店コラボレーションに積極的なわけではない寿がきやが発売している珍しいコラボラーメンですが、2006年1月に開店した3年後の2009年から出し続けている商品で意外なヒット商品です。同じようにコンビニエンスストアに並ぶ激辛ラーメンの先達としては、井の庄の店主の修業先の一つでもあった蒙古タンメン中本が有名ですが、こちらを超えるか並ぶかして、なんとか激辛ラーメンの代名詞になってほしい、そんな気持ちがあります。
激辛ラーメン”辛辛魚”の繊細な仕事の虜になった人は、実店舗で提供されているその他数々の激辛でないメニューでまた異なる作品を体験してみるのも良いでしょう。あるいは消化器官の粘膜が弱いので…という人も、激辛でないメニューを通じてこのお店をぜひ知ってもらいたいものです。

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