ヤマダ電機にユニクロ、ドン・キホーテ。再開発進行中の吉祥寺駅周辺で、大手商業チェーンによる椅子取りゲームがはじまったようです。
吉祥寺駅南口エリアは、駅から出てしばらく南に下ると井の頭公園の敷地になってしまうということもあり、高階層の商業施設が少なく、商業店舗は比較的小規模でひしめきあっています。それでも、幹線道路井の頭通りに面しては丸井吉祥寺店がシンボルとして存在し、井の頭公園まで伸びるごちゃごちゃとしたエリアは通称「丸井裏」などと呼ばれています。
丸井吉祥寺店の向かって右隣には、学習塾などが入居する三井吉祥寺ビルがあり、その隣のビルは同じく丸井の関連ビルで、これまで無印良品が入居していました。
シンボルである丸井からビルを一つ挟んでいるということもあり、この無印良品のビルが丸井の別館というイメージで見られることはあまりありませんでした。テナントブランドとしての強みを持つ無印良品は、そうした状況よりは、丸井との一体イメージを望んだのか分かりませんが、丸井の本館内へと売り場を移転し、かつての無印良品ビルは丸々空くかたちとなりました。
そのビルに今回入居したのが、24時間営業のドン・キホーテです。ドン・キホーテと言えば、郊外型店舗で、目を引く派手な外装のイメージ。出店決定のしらせは付近の住民にも大きな波紋を呼んだようです。
結局、それまでの店舗イメージとは異なった、落ち着いた外観にしつらえたうえで、11月15日にオープンしました。確かに、他店舗と比べると派手派手しい原色の使用が控えられていることが分かります。
再開発により、吉祥寺の範囲が狭くなる?
24時間営業のドン・キホーテ吉祥寺店の開店が、特に南口井の頭通り沿いの風景にどう影響を与えるかは、少し長い目で見守らないと分からないかもしれません。ですが、以前記事にしたヤマダ電機、ユニクロのような大手商業チェーンの吉祥寺への出店傾向を見るに、再開発をみぎりに従来の回遊させる「広い」吉祥寺を否定し、駅徒歩5分圏内で吉祥寺を完結させることにより、既存大型店舗との競争優位に立とうとする意図が感じられると言えるかもしれません。
奇しくも先日、旧ターミナルエコービル跡地に出来た京王の駅ビルの名前が、「キラリナ京王吉祥寺」となることが発表され、来春以降の駅周辺エリアの姿も、具体性を帯びてきました。
街構造の刷新は一見すると、新規参入企業誘致という目に見える成果から、良い事ずくめのように思えますが、かつての大型デパートビルなど旧構造におけるハードを選んだ企業に、明確にババを引かせることにもなりますので、それが悪影響とならないか心配です。
コメント
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[…] さて、4月13日の完成セレモニーについてです。パレードの開始は当日12:30からで、行列が吉祥寺の街を練り歩きます。まずキラリナ付近を出発した行列が、吉祥寺大通りを通ってヨドバシ前で左折、吉祥寺通りまで出たら駅方面に反転、平和通りを通って帰ってきます(徒歩5分圏の”狭い吉祥寺”で終わる催しでなくて一安心です)。行列には4月5日に2週間限定劇場公開の映画、『THE NEXT GENERATION パトレイバー 第1章』から、高さ10mのイングラムが参戦。また、武蔵野美術大学製作の等身大「象のはな子」模型もパレードに参加するようです。その他、吉祥寺の音楽イベント吉音祭のグランプリアーティスト、アニメフェスティバル関連なのか、コスプレイヤー行列、その他吉祥寺に関係する人物・団体が参加するようです。 […]
[…] 元々は同じひとつの通りであった中道通りと末広通り。奇しくもこの10月に、それぞれの通りの吉祥寺駅寄り入り口に大型商業ビルが同時オープンします。その意味合いであるとか、今後考えられる街への影響については、以前の記事で考察をあげましたが、オープン直前となった現在はとりあえず、新しい街のシンボルの登場を手放しで喜んでおきましょう。 […]