天子峰跡地
街中で空き地を見つけると、子供の頃の記憶がよみがえってきます。子供というものは、空き地の所有者が誰であろうとおかまいなし、たとえ仕切りで囲まれていたとしても侵入し、そこで遊びます。年少い子供の短い人生の中で、空き地は活用されるのを待つ過渡的な状態などではなく、この世界に降って現れた新たな遊び場なのです。
先日五日市街道を歩いていると、珍しく心ときめかせるような緑豊かな空き地が目に飛び込んできました。
以前、天子峰という名前の古めかしい喫茶店があった場所です。店舗の横に邸宅があり、庭にはかなり植物が生い茂っていた記憶がありますが、現在では邸宅ごと取り払われ、僅かに低木が原型をとどめているという状態のようです。
立て札によれば、武蔵野市土地開発公社という法人がこちらの土地を所有しているとの事。市の肝煎りで作られた法人が、公共利用地としてのこちらの土地を取得したということですので、この土地も末は公園に整備されたりするのでしょうか。
塀には派手な壁画が描かれていました。武蔵野美術学園という専門学校の学生が市の公認のもと描いたそうです。この空き地は場所柄、子供が侵入して遊ぶことはできなさそうですね。
空き地はしばらく放置状態にあると、一年草、二年草、多年草の移り変わりが見た目にも面白いので、市の住民の方には不採算もいとわず数年寝かし続ける度量の大きさを見せていただきたいものです。
コメント
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