夏の井の頭池にかいぼりの効果現わる?

気のせいではないと信じます 井の頭公園
気のせいではないと信じます

雨がちなお天気が続きますが、その中でちょっとした晴れ間があると、外へ出て散歩をしたくなります(ただし、傘の携行は必須です)。井の頭公園の中心にある井の頭池は、今年の始めからお花見時期の直前まで「かいぼり」と呼ばれる池の水抜き・天日干しを行っていました。そのかいぼりの効果については、完全に水が戻ったお花見の時期にはいまいち現れず、天日干し中に大雪が降った今年分については、失敗だったのではないかと噂されていました。けれども、夏を迎えた井の頭池を見渡すと、例年とは異なる光景を目の当たりにすることが出来るようになっています。

かいぼりの効果で翡翠のような池の色に

下の写真が今年の井の頭池ですが、違いは分かるでしょうか。

井の頭池2014夏

井の頭池2014夏

遠目に眺めてみます。この写真の方がインパクトがあるかもしれません。

気のせいではないと信じます

気のせいではないと信じます

比較できる昔の写真がないかと探したのですが、この写真で分かりますかね。

井の頭池2014初夏

井の頭池2013初夏

春の時点で少し言及もしていたのですが、池の水の照り返しが多くなったような印象を受けます。また、遠目に眺めると、翡翠のような滑らかで綺麗な緑色に見えます。
最も驚かされたのは、遠くを泳いでいるアメンボが確認できたということです。以前の井の頭池ですと、池の水の灰色にアメンボが溶け込んでいて、目を凝らさないと見つけられなかった筈。

夏になって効果が現れてきた理由

かいぼり終了後すぐには効果が現れなかったのに、夏になって効果が現れてきた理由は、底に植えられた水草が茂って水を浄化するようになったからではないかと思います。水草の天敵であった雑食性の外来種がいなくなったのも大きいでしょう。
一方、水草の天敵を退ける試みはまだ継続的に行う必要があるようで、冬のかいぼりの際に地中に隠れていたザリガニは、暖かくなってから大繁殖をしているようです。既に水を戻してから2400匹以上も捕まえられ駆除されたとのこと(この辺りの話は、フリーペーパーのいのきちさんで毎月報告がされているので、かいぼり後の影響に興味がある方は要チェックです)。
美しい井の頭池を見ると、かいぼりの必要性について説得力があるように思えますが、この景観を維持するために継続的に外来種駆除を行っていく必要があるならば、それは池の自然状態といえるのか、とも考えてしまいますね。

コメント

  1. […] 同原作を同ロケーションで撮影した2作品は、6年の間を経て吉祥寺や井の頭公園がどのように変わったかの記録としても面白いものとなっています。吉祥寺駅は、改装工事によってその姿を新しいものへと変えています。アーケードのサンロードはパステルグリーンが基調色に。井の頭公園は、2作品の間にかいぼりを行って、おかげでドラマ版に登場する井の頭池はなんとか映像にも耐える色になっています(笑)。 ドラマ版の”グーグー”では、こうした街が見せる年月による変化を、つとめて映像に残そうとする意思も感じます。撮影する視点が、吉祥寺に点在するスポットをつなぎ合わせて活劇の舞台としよう、というものから、当然のように変わっていってしまう街の現在を、中の人間の視点で慈しみつつ切り取ろう、というものに変わっているのではないでしょうか。 以前も紹介したとおり、ドラマ版の”グーグー”では閉館が決定し取り壊される前のバウスシアターが登場しています。かいぼり直後の井の頭池の映像が収められていることといい、リメイク動機の一端に、街の変化のタイミングを記録したいという映像制作者の思いもあったのでは。 […]

  2. […] 過去記事:夏の井の頭池にかいぼりの効果現わる? […]

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