LIGHT UP COFFEE 中道通りの学生起業発人気店

カフェやらクラフトビールやらラーメンやら、広域吉祥寺圏での店舗まとめページを作ってみたは良いものの、記事にするタイミングを逸してしまい、今更追加するのもしのびない定番店・有名店というのが数多くあります。まとめページを見に来てそうした定番店が入っていないと、「このまとめの作成者はあの定番店が嫌いなのか」とか、「何かあの店で嫌なことがあったのだろうか」とか邪推を生んでしまいそうなものですが、ただただ追いついていないだけなのです。今回は、吉祥寺エリアでスペシャルティコーヒーの店を3店挙げなさいと言われたら絶対入ってくるであろう定番店、LIGHT UP COFFEEです。

2014年に中道通りに開店したサードウェーブ系

青と白のカラーが印象的なLIGHT UP COFFEEの店舗があるのは、中道通りの賑わいを終端付近まで歩ききってしまった吉祥寺西公園の真正面です。賑わいの終端とはいっても、隣の店舗が有名なはらドーナツであることもあり、凄く集客に不利な立地でやっているというわけではありません。むしろ吉祥寺のスペシャルティコーヒー提供店の中では、かなり説明し易い場所に店を開いている方でしょう。

LIGHT UP COFFEE 吉祥寺店

LIGHT UP COFFEEがこの場所にオープンしたのは2014年7月。そのオープンが様々なメディアで取り上げられており、1店舗目のオープンっぽくないなというのが当時の印象でした(ちなみにこの年に、当サイトでもスペシャルティコーヒーについてまとめた記事を書いていました。その頃できたLIGHT UP COFFEEについても言及していましたね)。後で分かったのですが、店舗立ち上げ時には共同創業者のうちのおひとりが慶応義塾大学の学部に在籍中で、しかもその方は2012年のUCCコーヒーマスターズ全国大会ラテアート部門で優勝していたりと、学生起業かつ業界で名の知られた方が開いたちょっとしたセンセーショナルなお店であったようです。

はらドーナツの隣の青色が目印

はらドーナツの隣の青色が目印

確かにオープン当初に訪問した際の印象は、店の雰囲気が若々しく、店員と客の境目が曖昧になっている大学サークルっぽい雰囲気?というものでした(たまたま訪問時の客層が身内であった可能性はありますが)。ただサードウェーブコーヒーの世界的な潮流や文化が、年齢的にベテラン以上にあたる珈琲職人を通じてではなく、若い方々の貪欲な活動やつながりによって流入してくることも多いので、そういったこれまでになかった店の雰囲気作りも大切なことなのかなと印象に残りました。当時の吉祥寺のスペシャルティコーヒー店というと、いかにも焙煎職人然としたマスターがワンオペレーションで店内に気を張っているというイメージもあったので、気の合う創業者二人によるオープンマインドな店舗運営というのが、私にとって新鮮な雰囲気に感じられたということなのかもしれません。

LIGHT UP COFFEEの支店展開と、バックグラウンドにあるプロジェクト

吉祥寺中道通りのLIGHT UP COFFEEは、メディアに取り上げられる回数が多かったこともありたちまち人気店になりました。しかしさらにそこから、2016年の10月には京都の出町柳に京都店をオープンし、2017年4月には下北沢に3店舗目をオープンします。吉祥寺で人気店になるという難しそうなハードルを学生時代にクリアしてしまわれているということで、目標はさらに高いところに、出店スケールはさらに大きくといった感じなのでしょう。
吉祥寺店のオープン当時に学生であった創業者の川野優馬さんは、その後様々なメディアに登場してインタビューに答えられています。それらを読むと、コーヒー豆生産国に消費国での売上のお金が行き渡らない状況を解消するという、エルナ・クヌッセン女史が提唱してこのかたのスペシャルティコーヒーの理念に基づいた行動を、これまであまり目の当てられなかったというアジア圏へと展開し生産農園での技術指導や販路の開拓など実現しようと行動されているようです(クラウドファンディングMakuakeにプロジェクトページも出来ています)。スペシャルティコーヒーを既存のロースターとの差別化のため宣伝文句として使われる方は多くても、実際に行動することでその流れに寄与しようとされる方はあまり見かけない印象がありますので、そういった点でも吉祥寺のカフェの中で異彩を放つお店だと言えるのではないでしょうか。

このお店で全く新しいコーヒーに出会えることを期待

クラウドファンディングを利用したアジアの生産農園での技術指導は、出資者に豆を発送するという段階まで成果になり始めているようです。またこの新たな豆を使っていれたコーヒーをLIGHT UP COFFEEの店舗でも飲めるようになるということで、スペシャルティコーヒーの理念など難しい事は分からないけれども、とりあえず物珍しいコーヒーを飲んでみたいという消費者の立ち位置であってもプロジェクトに少しばかり寄与できる可能性があるのではないかと思います。
2人の創業者の方がLIGHT UP COFFEEをオープンするにあたっては、日本のカフェで一般的に出されているような深煎りタイプのコーヒーでなく、コーヒー豆の果実味が強く感じられるようなローストに価値をおいている事を理解してもらうため、テイスティングセットを用意するなどの工夫をされたそうです。

LIGHT UP COFFEEのテイスティングセット

LIGHT UP COFFEEのテイスティングセット

いわば想定する客層にとって馴染みのない味を啓蒙するような立場で店を作り、それで成功を収められたというわけです。件のアジア生産農園の豆についても上手にプロデュースをして、「どうやら吉祥寺のお店に行くと全く新しいテイストのコーヒーが楽しめるぞ」と巷間話題になってほしいものですね。

(追記)
ちなみにこちらが、下北沢店。最寄駅は小田急線の世田谷代田駅で、間違って下北沢駅で降りてしまうと結構歩きます。

LIGHT UP COFFEE下北沢店の外観

LIGHT UP COFFEE下北沢店の外観

本当に横板1枚の簡素なスタンド

本当に横板1枚の簡素なスタンド

こちらのお店は豆の焙煎を行う作業場の壁に板が一枚付けられていて、そこで客が一杯楽しむこともできるといったコンセプトのようです。大人数で行ったり、カフェのような長居は出来ません。コーヒーだけをじっくりと味わいたい方向け。

LIGHT UP COFFEE 下北沢店
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