中道通りの高知県アンテナショップ、「高知屋」のリニューアルが終わり、晴れて新装オープンの運びとなりました。リンク先の記事にも書きましたが、高知屋のオープンは10年以上前であり、開業後の助成期間が終わった後でも根付いて営業を続けています。勿論、お店側の努力もあってのことでしょうが、吉祥寺という街と地方自治体のアンテナショップの、基本的な相性の良さを感じずにはいられません。
吉祥寺には、地方自治体肝煎りのアンテナショップ以外にも、特定の自治体の物産だけを扱うミニショップの出店もよく見られます。そんなお店を3例ほど、このブログでの紹介の機会をうかがっていたのですが、なんと、今年に入って3店とも続けざまに閉店してしまいました。
紹介する筈だった3店の情報をここで紹介しても、遅きに失する感がありますが、閉店情報としては誰がしの役に立つかもしれません。こんなお店があったけど、どうなったのだろう?というそれほど積極的でない興味への回答としてご覧下さい。
北海道物産ショップ なんもなんも
末広通りのあまり駅に近くないところに、昨年の11月にオープンした店です。小さな店舗スペースに商品数はあまり多くなく、店に入ると北海道出身ではないかと思われる店主が大きな声でコミュニケーションをはかるお店でした。店の外には黒板が置かれ、呼び込み努力も大きかったと思うのですが、なにぶん末広通りという立地が難しかったのか、あるいはなかなか目玉商品が出現しなかったのかで、7月に閉店してしまいました。
沖縄物産ショップ おきなわ市場
ハモニカ横丁のおきなわ市場は、金・土・日のみ営業という不思議な営業形態の沖縄物産店でした。ハモニカ横丁に、気付いたら存在していたというようなお店で、調べると2001年にオープンした店ということですから古株です。取扱商品は乾物や缶詰などの食品が中心で、サーターアンダギーはその場で揚げて売っていました。
5月に閉店、6月からは路地裏猫雑貨マルルゾロという店が同テナントスペースに入ったようです。
鹿児島物産ショップ おかずや オハナ
おかずや オハナも、ハモニカ横丁の界隈に出来た鹿児島物産と総菜を扱う店でした。ヨドバシ裏にある、バーオハナというお店の出張版のようなかたちで、3月に店舗面積1坪の狭いスペースで開業しましたが、結局3月中に移転が決定し、バーオハナと同じ場所に戻ってしまったようです。
ネット上のニュースで開店したということを聞いてから、店の位置を知るために探しまわったのですが、見つからなかったのは既に閉店していたからなのでした。
地方物産を扱うミニショップ3店舗を紹介しましたが、これらのお店が奇しくも2013年中に閉店してしまったというのは、何かしら必然的な理由があったのか気になります。
また、比較的根付いていると言える地方自治体のアンテナショップと比べた時に、これらの閉店してしまったミニショップに無かった武器とは何か、たびたびアンテナショップを論じている身としては気になります。
どうも続いているアンテナショップを見るに、目玉商品として押し出しているものが生鮮野菜であるということで、うまくやっていく為の必須戦略、あるいは吉祥寺の地方物産ショップに求められるニーズというものが、多少高くても近隣のお店では手に入らないような野菜、にあるのかもしれません。この場合、購買層は必ずしも家庭の主婦だけに限らず、珍しい食材を使った一品を目玉にしたいという小料理屋などにもあるのかもしれません。
というわけで、地方物産ショップでネタ探しをする小料理屋の大将を見かけたらご一報を下さい(笑)
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