吉祥寺のアンテナショップ出店の先駆けとなった高知屋。中道通りに出店を決定した背景には、事前リサーチなどがあったのでしょうか。気になります。
吉祥寺には自治体アンテナショップの出店が多い、ということについては、以前昨今の自治体アンテナショップ事情と吉祥寺という記事で紹介した通りです。全部で3店のアンテナショップが、吉祥寺に比較的根付いて営業しているという状況に変わりありません。
3店のうち、熊本県のアンテナショップ、くまもと物産館以外の2店は、中道通りにほぼ向かい合って営業しています。古陶器やオシャレなカフェやらミニカーカフェやら、かなりオールジャンルの店が雑然と並ぶ中道通りですが、八百銀という八百屋が長く営業していることからわかるように、地元の方が生鮮野菜を買いにもやってきます。そうした中道通りに最初に出店した高知屋のテーマが、高知産野菜の販売であったという事で、目の付け所がよくて長続きしているのではと思います。
そもそも高知屋は、2000年前後に東京に出店した高知県のアンテナショップの内の一つで、くまもと物産館のように自治体の直営というわけではなく、県から民間への期限付き助成金で出店したアンテナショップでした。同様に出店した高知県アンテナショップが、助成金の終了とともに単体採算の目処が立たず閉店したのに対して、吉祥寺に出店した高知屋はショップ単体で黒字を出して続いています。吉祥寺の中道通りと言えば、お店の入れ替わり、立ち替わりも甚だしい所ですが、その中で県による梃入れが終了しても15年近く続いているという事は、やはり吉祥寺に必要とされているコンテンツという事なのでしょう。
さて、その高知屋ですが、8月2日から8月31日までの間、改装休業をする事になったようです。そして、店先の告知によればそれに先立って7月30日、31日と3割引セールを行うとの事。
アンテナショップの改装というと、店内冷蔵スペースなども増やして、扱える商品の種類を増やすという事なのでしょうか。個人的には、くまもと物産館のように地酒類の拡充を行って欲しいと思っています。吉祥寺には、珍しい日本酒へのニーズも確実に眠っているはずですよ。
(追記:リニューアルオープンの日取りは9月7日土曜日になったようです。7日、8日とオープン記念で催しがある模様)
コメント
[…] 中町通りの高知県アンテナショップ、「高知屋」のリニューアルが終わり、晴れて新装オープンの運びとなりました。リンク先の記事にも書きましたが、高知屋のオープンは10年以上前であり、開業後の助成期間が終わった後でも根付いて営業を続けています。勿論、お店側の努力もあってのことでしょうが、吉祥寺という街と地方自治体のアンテナショップの、基本的な相性の良さを感じずにはいられません。 […]
[…] (2014.8追記) 吉祥寺くまもと物産館の後継というわけではないですが、ここ最近に都内の熊本県物産館オープンのニュースが2つほどあったようなので、紹介します。 まずは、江東区にあるららぽーと豊洲に2015年3月までの期間限定でオープンした、『くまモンのふるさとショップ』。こちらは、銀座熊本館と同じく一般社団法人熊本県物産振興協会が運営するショップです。熊本県物産振興協会と言えば、記事中で紹介した杉武男さんが会長の組織ですが、全国商工会連合会の支援事業を利用して事業費を捻出しており、単体黒字化のプレッシャーはそこまで大きくないプロジェクトであると思われます。ただ、好評であれば来年以降の継続もあり得るということなので(高知屋タイプの事例でしょうか)、今後の展開が気になります。 もう一つは、表参道にあるアレスガーデンという商業ビル内にできた、『Mareche de くま』というショップ。ビルの所有者である株式会社アレスという企業が、熊本県球磨郡で旅館を経営するなど熊本県とつながりをもっており、その関係でオープンしたショップであると思われます。同ビルにはレインボーパンケーキという人気パンケーキ店も入居しており、果たして相乗効果があるのか気になるところです(少し吉祥寺のくまもと物産館のケースに似ているとも。おそらくくまモングッズを推していくことでしょう)。ショップの面積は狭いですが、球磨郡繋がりということで、球磨焼酎の品揃えにも期待して良いのかな。 […]