2017年に井の頭公園が開園100周年を迎えるのに合わせて、2012年より全5回の予定で開催されることとなった、井の頭公園検定、通称「いのけん」。今年は3級・2級の試験は3回目、1級は2回目の開催となります。
過去のいのけんのデータ
いのけんの第1回が開催された2012年は、ご当地検定のブームがだいぶ終息し、自治体や観光協会が旗持ち役となって開催するPR事業タイプの検定ではなく、私企業やNPOがローカルな規模の検定を開催し、テキストの売り上げなどで採算を取っていくというタイプに移行していた頃です。その後もご当地検定ブームが再点火するといったことはなく、ご当地検定の多くは次回開催未定のままになってしまっています。いのけん第1回の紹介記事で触れた、多摩地方のローカルご当地検定の先輩、「タマケン」なども、受験日を設けて試験会場で受験させるタイプから、任意の日程でパソコン受験が可能なタイプに移行し、規模を小さくしているようです。
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一方、いのけんの場合は当初より5回限定。勿論好評であれば継続して開催される可能性はあるでしょうが、最初から回数を決めて開催するという姿勢には、5回も行えば話題性・需要ともに失われてしまうだろうという、現実的な判断が介在しているように思えます。
2012年の第一回は、2・3級のみの開催で受験者総数が391人でした。2013年の場合には、新たに2級合格者のみ受験できる1級試験が行われるようになり、2・3級試験では85人、1級試験では83人の、合計168人が受験をしたようです。とてもニッチな題材で行われる検定としては検討している数字なのかもしれませんが、このデータを見て分かるように、規模はやはり縮小の傾向にあるようです。
いのけん合格のメリットとは?
今年の検定でも、受験者数は減少してしまうのでしょうか。通常であれば、1級試験の創設というニュースがあった昨年で受験者数が半分以下に落ちてしまっているわけですから、今年の数字も厳しいものになるだろうと見積もるのが適当であるように思えます。
ただ、今年は井の頭公園自体のニュースとして全国に報道された”かいぼり”があり、題材の井の頭公園自体に注目が集まったタイミングともいえるかも知れません。その辺りからアピールをしていけば、なんとか試験への潜在的な関心を掘り起こすことも可能ではないでしょうか。そういった意味で、正念場の回でしょう。
受験申込者の獲得のためには、いのけんの合格者が受けるメリットの周知も必要かもしれません。高得点者には井の頭自然文化園の年間パスポートが授与されるということ、そして、かいぼりに絡めたメリットとしては、かいぼりによって天日干し中の井の頭池の底を歩くツアーに参加できます。今年のはじめに行われたかいぼり。池の周りの柵を越えて池底を歩いている集団があり、羨ましく思ったものですが、その一つはいのけんの1級合格者によるものでした。あと2回予定されているかいぼりで干上がった井の頭池を歩く、そんな一生の思い出作りのために、テキストを片手に1級合格を目指して勉強してみるのはどうでしょうか。
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第3回いのけんの開催・申込概要
第3回いのけんの申し込み締め切りですが、10月31日(金)までとなっています。受験日時は3級・2級(試験の得点により振り分けられます)が12月7日(日)に11:00からと14:30からの2回。場所は三鷹産業プラザの7階です。1級は12月14日(日)の11:00からと14:00から。こちらの場所は武蔵野商工会館ゼロワンホールとなっています。受験料は3級・2級が2000円、1級が3000円。出題範囲は3級・2級が上の商品リンクの公式テキスト。1級の場合は加えて、同出版社の『井の頭公園まるごとガイドブック』、『いのきちさん』などからも出題されます。
来年以降の1級所持者は、干上がった弁天池の方にも下りることが出来るのではないでしょうかね。
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