コンビニエンスストアに、親しみ易いイラストが描かれたカラフルなビール缶が並ぶようになったのはいつごろからでしょうか。”水曜日のネコ”とか、”インドの青鬼”とか、名称もそれまでのビールのようなクリアだとかドライだとかではなく、漠然としたものになっています。
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“よなよなエール”のヤッホーブルーイング
これらのビールを製造・販売しているのは、長野県に本社と醸造所があるヤッホーブルーイング。1996年に星野リゾートの出資で地ビールを作るべく設立された会社ですが、2000年代に入ってからの地ビールバブル崩壊で一旦苦汁をなめ、売上を落とします。その後、クラフトビールが地ビールのイメージから脱却したことで再度のブームが起こっていくのですが、その過程において同社は楽天市場などを中心としたネット通販に力を入れて固定ファンを増やしてきました。2014年以降は需要の高まりからキリンビールに生産を一部委託するまでになり、現在では国内クラフトビールメーカーで1位、ビールメーカー全体では6位の売上高を誇っています。
ぷしゅ よなよなエールがお世話になります [ 井手直行 ]
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このヤッホーブルーイングの代名詞的製品となっているのが、”よなよなエール”。月齢20くらいの少し太った月が描かれた缶でお馴染みですが、ビアバーに行くと、国内メーカーのエールを代表するかのようにタップに繋がっていることの多い銘柄となっています。
メーカー直営ビアバル よなよなビアワークス
そんなヤッホーブルーイングの”よなよな”ブランドですが、都内5ヶ所にて直営ビアバル、”よなよなビアワークス”を展開しており、同社製品をビールに定番の料理と一緒に樽生で楽しめるようになっています。吉祥寺にもその内の1店舗があり、平日は昼と夜の中抜け営業、土日祝は11:30〜23:00までの通し営業という形態になっています。他の営業店舗では平日が夕方以降のみ営業というケースがあるので、吉祥寺店で平日の昼営業を行っているのは、外国から訪れる観光客の需要なども見越したものなのかもしれません。
よなよなビアワークスでは、スモールサイズで450円から樽生ビールを注文することが出来ます。3種類飲みくらべセットが1280円、スペシャルビールはミディアムサイズ830円から。通常のビアホール感覚で入店した人には、結構ビックリされるような値段設定かもしれません。ただ、コンビニでの売られ方もプレミアムビールの価格帯ですから、よなよなブランドに惹かれて公式ビアバルにやってくる人達にとっては、それほど驚くような価格というわけではないのでしょう。
吉祥寺店は3月24日で一周年
よなよなビアワークス吉祥寺店が開店したのが2016年3月24日ということで、3月31日までは1周年記念キャンペーンを行っているようです。ランチタイムには吉祥寺の有名店”肉山”とコラボレーションしたメニューを1日限定20食で提供し、ディナータイムにはよなよなエールのレギュラーサイズやデリ4種類がワンコイン(500円)で提供され、その他プレミアムビールが抽選で当たる企画などもあるようです。こういったお得で面白い企画は頻繁に行われているので、入店するとスタッフに「いまこんなキャンペーンをやっていますよ」と声をかけられることも多く、コミュニケーションが多い印象があります。同社の通販での戦略もそうですが、興味をもってやって来てくれる人を楽しませ、積極的によなよなブランドのファンを増やそうとする、そんな工夫がうかがえます。
吉祥寺にクラフトビールのお店が充実してきたタイミングで開店したものですから、他店との相乗効果を期待しての出店なのかと当初捉えていたのですが、どちらかというとビアバーの出店ラッシュとは関係なく、アンテナショップとしての吉祥寺進出であったのかもしれません。
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