三鷹台駅 麺旨のほんわか 東京都内で天理ラーメンが食べられる!

奈良県のご当地ラーメンの一つとして数えられる、天理ラーメンというラーメンがあります。天理というのは県北部に位置する天理市の天理で、さらにその元を辿ると同地に教団の本部を持つ天理教の天理であったりします。天理市は宗教団体の名称がそのまま市名へとスライドした現状日本で唯一の例ということですが、勿論在住の方が全て天理教の信者というわけではなく、石上神宮や長岳寺、それに山辺の道沿いに多数ある古墳など天理教が絡んでいない古都の歴史を感じさせる名跡も市内に多数あります。
それでもこと経済的な観点から言うならば、同地に天理教の本部があるということは天理市の財政に大いに寄与していると言えるでしょう。おぢばがえりと呼ばれる聖地への巡礼の推奨と、こどもおぢばがえりと呼ばれる夏に全国の信者の子供が一大集結するイベントなど、観光名所に劣らぬ集客力を持っています。JR天理駅にはこの天理教信者が団体でやって来るタイミングで使用する専用ホームや専用改札口などがあり、駅のそこかしこに掲げられた”ようこそおかえり”というキャッチコピーも含めて、天理が宗教都市であることを感じさせます。

そんなことより、天理ラーメンです

話が大分逸れました。この天理の地名は、天理市に行かずとも関西方面では目にすることができます。それがご当地ラーメンの天理ラーメンを提供する天理スタミナラーメンというチェーン店名。このスタイルの元祖をうたう彩華ラーメンと合わせて、関西には40店舗近くの天理ラーメンフランチャイズ店が展開しています。
天理ラーメンを特徴付けているのは、なんと言ってもスープに浮かべられた炒め白菜。この白菜を炒めた油が醤油ベースのスープの上に広がって、黄金色に輝く油膜と白菜由来の甘味をラーメンに加えるのです。関西で白菜を具に使ったラーメンというと、有名な神座(かむくら)なんかを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、同じ奈良県で始まった神座のラーメンがこの天理ラーメンを参考にしたという説もあります。

三鷹台駅前の麺旨のほんわか

天理ラーメンは天理スタミナラーメン、彩華ラーメンとも東京に出店していたことがあります。ところが現在は、東京人の味覚にはいまいちピンと来なかったのか、両チェーンとも撤退済み。東京は天理ラーメン不毛の地となっています。
そうした事情を知っているならば、東京都内の、それも三鷹台という井の頭線のマイナー駅に天理ラーメンが食べられるお店があるという情報は耳寄りなのではないでしょうか。そのお店の名前は”麺旨のほんわか”。三鷹台駅前の目立つ漆黒の建物がそのお店ですので、初めて訪れる方でも迷う心配がありません。

麺旨のほんわか

以前はその店舗の壁面にもう少し大々的に天理ラーメンの存在がアピールされていたのですが、現在は店の2枚看板の一つである煮干しラーメンの方がメインに据えられているイメージがあります。

麺旨のほんわか店舗

麺旨のほんわか店舗

それでも天理ラーメンが気まぐれ提供で常設の座が危ういメニューではないのは、奈良県出身であるという店主が地元愛から提供し始めたというエピソードから伝わってきます。ちなみに最初に提供を始めたのはほんわかよりも西に100mほどの所にあるタイ料理店ナムチャイで、後にナムチャイがカオソーイ専門店に生まれ変わるにあたって、ラーメンのほんわかが駅よりのこの場所にスピンアウトしたという経緯のようですね。

ニンニクと白菜が印象に残るラーメン

天理ラーメンは、現在1杯750円で提供されているようです。私が食べに行ったときは店内に常連らしき人が多く、そのほとんどが煮干しラーメンの方を頼んでいました。それでも貴重な都内で食べる初めての天理ラーメン。注文してから期待値も高まります。

ほんわかの天理ラーメン

ほんわかの天理ラーメン

白菜が眩しく、また豆板醤を使って炒められたというピリ辛な味付けが見た目からも判ります。麺は中太のゴワゴワ引っかかるような麺で、スープを持ち上げるほどの逞しさは無いものの、すすり上げると表面にスープから浮いた脂がまとわりついてきます。あと、麺の一部には溶けきっていない醤のようなものもまとわりついてきますね。

白菜の甘味移った脂と焦がしネギ

白菜の甘味移った脂と焦がしネギ

天理ラーメンの特徴と解説した、白菜の甘味です。それとニンニクの強い香り。丼の底までニンニクを飲んでいる気分です。アクセントとして入れられていた焦がしネギは全体としての脂っこさを抑える役目を担いきれていない。けれどもそんなジャンク感が不思議な面白さを演出しています。そして天理ラーメンと思い込めば天理ラーメンと思える天理ラーメンです。

ということで、無事に都内三鷹台の地で天理ラーメンを味わうことが出来たのでした。私はエキゾチックな興味から天理ラーメンを注文しましたが、冒頭の余談に出てきたおぢばがえりで天理を訪れたことのある天理教信者の方々にとって、現地の味を懐かしむ目的に三鷹台まで足を運んでみるのも良い体験になるかもしれませんね。

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