ラーメン大 西荻店

ラーメン大 西荻店

二郎系と言えば、豚骨ラーメン、味噌ラーメンなどと同じように、今ではすっかりラーメンの一ジャンルとして定着しており、東京ではどの沿線にも探せば一店は見つかるほどポピュラーです。確かに、二郎系のラーメンを食べたいと思った時の欲求は他の食事では解消しがたく、ドカ盛りのラーメンという一見二郎系の定義そのものですら、二郎系でなければ二郎系にあらず。時には何駅か電車に揺られてでも食べに行きたくなるものです。

西荻窪には二郎系ラーメンの、ラーメン大という比較的有名なチェーンが店を出しています。本家の二郎を店名に冠した店と違い、そうそう並ばされたりする事は無いため気軽に、用事のついでで入れるのが良いところです。
店内の雰囲気、客層は、ちゃんぽんでも出してきそうな街の中華食堂という感もあります。学生は少なく、仕事帰りの壮年男性や地元の中年男性などが中心です。この店は食券制に加えメニューの量を写真で表示するなど、二郎系の前知識なしで入店しても困惑することはなさそうです。

ラーメン650円全増しは、取り鉢と一緒に出てきました。

ラーメン大

ラーメン大のもやし量

どこから手を付けても、崩れてしまいそうなもやしの山です。山の頂上には脂が、山の裏側にはこれまたたっぷりのニンニクが盛りつけられています。もやしはこの量ですし味付けが控えめにしてあるのですが、スープまではなかなか掘り下げる事ができず、しばらく物足りない味のもやしをひたすら頬張ることになります。
食べながら考えていたのは、二郎系の人気の秘密はこの盛りつけや味の不均衡による食べにくさを、なんとか作戦を練って食べきるという体験感にあるのではないかということです。尋常な量ではなく、また使われている化学調味料も多いため、下手をうつと吐き気をもよおしてしまったりして完食ができない可能性があります。ゆえに食べる順序などを工夫して食べきった際の達成感が凄いのでしょう。これが、他の大盛りラーメンとの違いです。
もやしを掘りきって海抜0mに到達すると、濃い色のスープと太麺が顔を出します。スープはその色ほど味が濃いわけでなく、太麺も食感が特に印象的というわけではないです。もやしの味付けについても感じましたが、とにかくおのおのの要素が中庸を目指しているというか、味わう必要は無い、ひたすら量に挑めというスタンスなのかもしれません。

完食した頃には外はすっかり暗くなっていました。電車で食べに行く場合は、帰りの事も考えてニンニク無しにするべきと思い知らされるのでした。

ラーメン大

夜のラーメン大

(2014.1追記)
らーめん大 西荻窪店は、荻窪駅近くに移転してしまいました。荻窪丸長の近所になりますね。
そして旧西荻窪店の場所には、新たに「肉そば 千」というやはり二郎系の店ができていました。何が変わったのでしょう?あまり変わってないとの評判もありますので、ひとまず常連さんも一安心ですね。

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